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【インタビュー】トトロさつき、後楽園ホール大会「アイスリボンマーチ」でICEx∞王座に3度目の挑戦

2023-03-08

2017年「アイスリボンマーチ」でデビュー。周年大会となる3月19日「アイスリボンマーチ2023」で王者安納サオリからの逆指名でICEx∞王座に挑戦することとなったトトロさつき。「アイスリボンを辞めた人や他団体がベルト戦を盛り上げている状況を変えていきたい」
過去の王座戦の思い出ともに、今回の挑戦について想いを聞きました。

―普段は不動産会社に勤務、宅建に合格。職場で重要なポジションになってきてプロレス活動との両立は大変だと思いますが、その苦労について聞かせてください。

トトロさつき:苦労ではないですが、頂いたオファーを断ることがたくさんある。それが悔しいです。体の面、心の面で大変だったり、バタバタしているのは入門から7年間やっていると正直慣れます。例えば仕事して翌日に試合して、また仕事して、その次は大阪に帰って試合してっていう日々に関しては、疲れたとか嫌だなっていうのは全くないですね。

―仕事のスケジュール、大会スケジュール、それに合わせて職場の方の休みを取って・・・なかなか調整も難しいですね。

トトロさつき:そうですね・・・他団体でも大体の年間の参戦日程が決まっていれば、それに合わせて事前にスケジュールを組めますが、来週出れますか?とか今月出れますか?とか急なオファーが多いので。

―今は大会に合わせて職場の休みを取って、大会参戦や練習などに使っていると思いますが、プライベートの時間は、どのように過ごされていますか?

トトロさつき:プライベートはよく聞かれるんですけど、ほぼほぼ仕事の何かに費やしてることが多いです。今年からYouTubeチャンネルを開設しまして、ゲーム実況をしているんですけど、空いた時間でゲームを録画したり、編集をしたり、練習だったり、ジムに行ったり。考えてみると、プロレスも不動産のお仕事も関係ない時間はあまり無いですね。強いて言うとお料理してるときは一番プライベートというか何も考えずに過ごせる時間かなと思います。



―話にも出ましたが自身でツイキャスやYouTubeを使って情報発信していますが、配信することによる反響はいかがですか。

トトロさつき:配信をきっかけに試合を観に来てくださったり、ありがたいことに売店に来ていただいて、「TikTok見てます」とか「YouTube見てます」とか言っていただくことがすごく増えました。

―昨年の5月に藤本つかさ選手、春輝つくし選手と、主軸の選手が抜け、それ以前にもコロナ渦に大量離脱もありました。中心となっていた選手が外れたという部分に関してトトロ選手としての心境の変化やそこに対しての思いはありましたか?

トトロさつき:正直言うと自分にとってはチャンスだなって思いました。今までデビューしてから背中を追いかけていた先輩たち、お世話になった人たちが抜けるとなったときに、その人たちが抜けることで空く穴ってすっごく大きかったと思うんです。その大きなが穴が空いた部分を、外部の強い選手やネームバリューのある選手で埋めるのではなく、私自身がそういうところを担っていきたいな、いかないといけないなっていう気持ちがありました。

―2021年の4月にコスチュームにエースカラーの赤を入れてきたというのも気持ちの表れだったのでしょうか。

トトロさつき:コスチュームに関しては一昨年の末ぐらい、まだ藤本さんがお休みに入る発表をする前、わたしも聞く前でしたね、多分。でも、何人か選手が抜けることは確定していた状態のときに、コスチュームの相談をしたら、次ちょっとエースカラー入れてみたら?と言っていただいたので、これを機にガラッと変えようって思ってました。



―中心選手の離脱や、コロナ渦でMAXのお客様が入れならない状態が続いた結果、コロナの規制がなくなりつつある今でも、集客の部分で厳しい状況は続いているようですが・・・。

トトロさつき:今だったらラジアントホールで200人弱入って「おお!いっぱいだね」となりますが、コロナ前は200人切ったら「いや、ダメだね」っていう時代だった。良くも悪くもコロナ禍での集客が当たり前になってしまって・・・。コロナ渦でデビューした選手もいっぱいるので今の状況が普通だと思っている選手もたくさんいる。それがもちろん当たり前ではあるんですけど、そういう意識をコロナ前にデビューした選手も、コロナ渦にデビューした選手含め、満員の会場がどういうものなのか、ひとりひとりが意識するのことが大事だと思います。今私が目指してるところではあるんですが、チャンピオンがいかに外に発信していくか、団体をもっと底上げするためにどうするか、どういう風に動くかが大事なのではないかと思います。

―ここからはICEx∞ベルト挑戦についてお聞きします。まずは初めてICEx∞へ挑戦表明したのが、2018年2月12日。3回目の地元凱旋となった大阪リボン。くるみ選手への挑戦表明でした。このときは残念ながらタイトルマッチにはなりませんでしたが、あの時の行動を振り返ってみて、いかがですか?

トトロさつき:あのときはプロレスラーとしてデビューしたからにはベルトが欲しい。強さの象徴が欲しい。これは今でも持っている感情ではあるんですけど、その気持ちのほうが先走り過ぎたのかなと、今となっては思います。

―結果として負けはしたけれども、「タイトルマッチにしてもよかった」という評価の高い試合内容でしたね。

トトロさつき:はい、評価していただけましたね。地元凱旋ということで本当にいろんな人が応援してくれて、紙テープすごかった。多分生まれて初めてあの量の紙テープを浴びたんじゃないかなっていうぐらい大量に投げていただいた。それも含めて私にとっては自信に繋がったと思います。

そして最初のICEx∞挑戦は、そこから3年経ってからでしたね。2021年5月23日の176BOX藤本つかさ戦でした。デビューから4年ちょっとで初挑戦。このときのことは覚えていますか。

トトロさつき:柊くるみ選手に挑戦表明したときもですが、「いけるならあわよくば」と、いつも時期を伺っているので、私の中では「今だな」と思って藤本さんに挑戦表明をしました。それは覚えてます。

―このときの初挑戦はどうでしたか?

トトロさつき:いやぁ、ぶっちゃけもういけると思ったのにっていうのが本当に大きくて悔しかったですね。シンプルに悔しかったです。



―そして次の挑戦が昨年3月27日。こちらも176BOXで春輝つくし戦。2回とも176BOX、地元大阪での挑戦でしたが、王者のまま引退するという引退直前のつくしさんへの挑戦でしたが。

トトロさつき:もちろんつくしさん大好きやし、めちゃめちゃ強いのも知ってるし、つくしさんがどういう思いでベルト巻いたかも知っていた。知っていたけど、これからもアイスリボンで頑張っていく者としては辞めていく選手にベルトを持たせたまま引退されるのは嫌だという気持ちが強かったかなと思います。



―過去2回の挑戦は会場は大阪、自分からの挑戦表明でしたが、今回はチャンピオンからの逆指名、これについて思うところはいかがですか。

トトロさつき:もちろんベルトに対してあわよくばっていう気持ちはあるし、安納サオリ選手にも挑戦したい、そういう気持ちはありましたが、逆指名は本当に意外でした。安納さんもだし、団体だったりお客さんだったり、世間が私じゃない選手にスポットを当てているというか、フォーカスしているのかなという気持ちがあったので、意外という気持ちが大きいですね。もちろん、本当にあわよくばの精神で生きてるので、今回向こうからチャンスがやってきてくれたので、もう願ったり叶ったりです。

―安納サオリ選手がアイスリボンの所属とやりたいという中で、石川選手、朝陽選手が挑戦し、二人とも敗れ、次は自分が・・・とタイミングを狙っていたところだったんですね。

トトロさつき:そう思っていたところに出鼻をくじくような逆指名をしてくる安納サオリ選手。やっぱりチャンピオンは踏んでいる場数が違うんですね。人の意表を突くのがうまいなって思いました。

―今回、2017年の3月後楽園ホール大会「アイスリボンマーチ」でデビューしたその後楽園ホール「アイスリボンマーチ」でタイトルマッチですね。関東で、後楽園ホールで初。自分のデビュー周年大会ですね。

トトロさつき:そうなんですよ!3月26日で6周年になるので、これも何かの巡り合わせかなっていうのもあります。初めて大阪でのICEx∞挑戦でメインイベントだったんですけど、今回は関東で、しかもプロレスの聖地後楽園ホール、そこのメインでタイトルマッチ。今から武者震いしてます。あと今までと違うことが1個あって。去年、インターナショナルリボンタッグのベルトを巻きました。その中でお客さんからの投票もあり、その後の会社からの評価もあって後楽園ホールのメインイベントで試合をしたそのときは、隣にタッグパートナーがいたので・・・(涙ぐみながら)すみません。



―今回はタッグパートナーはいない。トトロさつき選手1人で・・・

トトロさつき:はい。

―後楽園ホールのメインでシングルをやるという経験ができるということは、限られていると思います。そのようなステージで、やはり緊張はしますか?

トトロさつき:緊張は、正直、いつもよりはしていますかね。あとは先ほども言いましたが、前回、後楽園のメイン、タッグチャンピオン時代ですね、防衛戦をしたときは隣にいた選手がいなかったりするので・・・その選手にも届く試合をしたい。そうですね、まなせゆうな選手にも届く試合をしたいし、もちろん、アイスリボンの大黒柱としてこれからもっとアイスリボンを広めていきたい。そのきっかけの試合、そのきっかけのタイトルマッチにしたいです。きっかけとして挑戦しましただけで終わらずに、しっかり自分がベルトを巻いて、チャンピオンとして後輩たちにも背中を見せていきたいし、今観てくれているお客様、来なくなったお客様、これから来るかもしれない方たちに向けても、どんどん発信していきたいと思っています。

―今回、タイトルを獲得した場合、4月の末、6月頭とほぼ1ヶ月の間に2回、大阪大会がありますね。これは王者として凱旋のチャンスでもあり、且つ大阪での防衛戦ということも考えられるスケジュールですね。

トトロさつき:可能性はありますし、そうなったら望むところですよ。チャンピオンになったら、今まで追いかけてたものを手に入れたら、次は自分が追いかけられる番だと思うので。それはどこでも、どこの会場でも受けて立ちます。私が一番輝いて目立ちたい地元大阪でももちろん受けて立ちます。

―大阪でのタイトルマッチ、分が悪いイメージがあるのですが。

トトロさつき:そうなんですよ!過去6回、自分が挑戦する側、自分が防衛する側で地元でタイトルマッチをして6回負けて、防衛する場合も落として・・・。ただ、それがやっと覆ったのが去年でしたね。7回目の大阪でのタイトルマッチ。防衛する側で防衛できました。



―当時は、心強いパートナーもいました。今回ベルトを取った場合、そういうパートナーがいない中での防衛戦になりますね。

トトロさつき:そうですね。シングルでベルトを持っていると防衛ロードも1人で歩むことにはなると思うんですけど、もちろんね、地元の大阪でタイトルマッチをするからにはチャンピオンの姿で入場してチャンピオンの姿、ベルトを巻いてリングを降りる。 去年そのうれしさを知ったので何回でも噛みしめたいですよね。 隣にパートナーはいなくても、大阪の、地元の皆さんが支えてくれると思います。

―最後に、皆さんに伝えたいことがあればお聞かせください。

トトロさつき:ツイッターでも言ってるんですけど、アイスリボンでデビューしてからもうすぐ6年、入門も数えると7年いるわけですよ。赤ん坊だった子が小学生になっていて、小学生だった子が中学生になっている。そのぐらいやっているので本当にアイスリボン大好きなんですね、私。アイスリボンが今、正直ピンチだとは思ってます。そういうときに話題のある外部の選手がベルトを巻いてることによって、いいことも絶対あると思うんですけど、それってゆくゆく将来的に長い目で見てアイスリボンの選手としてどうなのかな?っていう気持ちはずっと持っています。今回、自分が、アイスリボンのベルトをアイスリボンに取り戻して、本当の意味でアイスリボンは大丈夫だよっていうのをみんなに知ってほしいです。

トトロさつき
大阪府此花区出身、2017年3月26日、アイスリボン後楽園ホール大会「アイスリボンマーチ2017」でデビュー。現在、不動産会社に勤務しながら女子プロレスラーとしての活動を両立。令和2年には宅地建物取引士の資格を取得。
ツイキャス→https://twitcasting.tv/totochan326/
YouTubeチャンネルhttps://www.youtube.com/@totochan326