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【遠征レポート】メキシコ4日目

2021-10-05



ついにアレナメヒコ第1戦がやってきた。その前に朝からの練習をこなし、第1戦へ向けての準備は万端。

その後はCMLL事務所内にて、グアダラハラ地区向けへの動画放送「アリバコラソネス」に出演。3選手は10月5&12日、メキシコ第2の都市といわれるグアダラハラでの試合出場が決まっており、それに向けてPR。

「メキシコ対日本の戦いで日本が最高であることを見せつけたい」(藤本)

「緊張よりも楽しさが勝っています。前回の遠征以上の実績を残したい」(つくし)

「CMLLは簡単に上がれるリングではないので、誇らしく思っています」(向後)

とそれぞれ心境を述べた。コメンテーターからは「(発祥の地であるグアダラハラの)テキーラを持って待っています」というラブコールを受け、和気あいあいのなか終了した。

その後もCMLLのオフィシャルの撮影が続き、3選手はスペイン語で頑張ってメッセージを読み上げる。メキシコ4日目にしてそれぞれ少しづつ話せる単語も増えてきた。帰国時にはどうなっているか楽しみ。



終了後、宿泊所の近くのスタンドにて、昨日取材を受けた「ELGRAFICO」紙を自分たちで購入。裏表紙に大きく取り上げられたのを見て、感激の面持ち。中ページにも1ページ掲載されており、メキシコメディアにおける3選手への関心の高さがうかがえた。

そして、アレナメヒコ第1戦へ。会場入りしてからは試合前インタビューやコスチューム姿での撮影などもこなすなど、最後の最後まで日本組をPR。そして、迎えた第1戦は2-1と勝利し、これ以上ない形で第1戦を終えた。



試合、練習、取材…を繰り返し、大忙しのスケジュールとなった藤本、つくし、向後。史上初となる10月1日女子版グランプリ開催を目前に控え、いまメキシコのファンやメディアからCMLL女子部に注目が集まっている。

■10月1日 CMLL・アレナメヒコ大会
▽メキシコ対日本対抗戦
藤本つかさ&つくし&向後桃(2-1)ハロチータ&マルセラ&アマポーラ

CMLL第1戦となる藤本、つくし、向後の3選手が見事、メキシコ組を下し、日本対メキシコの第1ラウンドを制し、10月8日女子版グランプリへ弾みをつけた。



入場はまず、向後が欠場中であるパートナー・谷ももの思いを胸に番傘を刺して登場。和傘を入場時に使用したのは日本とメキシコの距離があっても、一緒に戦っているという思いからだ。続いてつくしの登場では、昨年2月の遠征時と同様に、日本国旗を背にしての入場シーンとなった。



P'sParty管理下であるIW19のベルトをもっての登場が昨年と違った光景だった。そして藤本にはひと際歓声が高く上がる。9年前に来墨したことを覚えているファンももちろんいたが、それから現在までの活躍はメキシコのファンにも認知されていた。



メキシコ対日本と銘打った国別対抗戦だった割には、日本組には声援とブーイングが交差した。メキシコ入りして以来、3選手はテレビ、インターネット、新聞、雑誌とあらゆるメキシコメディアへ登場し、その効果もあったのかもしれない。

キャプテンは藤本とマルセラ、それぞれが紹介されて試合がスタート。

1本目、つくしがドロップキック3連発、向後もドロップキックを決め、それぞれの“売り”を披露。そして、藤本はエスカレーターキックを放つと、大きなどよめきが起こる。この技のインパクトはメキシコのファンには想像以上だったようだ。そしてフィニッシュはツカドーラ。





実力者マルセラからのカウント3を取り、藤本の実力ぶりがメキシコで早くも証明される形となった。

ちなみにツアー中、あるCMLLの男子選手から「ツカドーラを使っていいか?」と聞かれたという。動画で藤本のツカドーラを見て、使いたくなったと藤本へ打診。藤本もOKを出したことで、この先、メキシコでこの技を見ることができるかもしれない。

2本目、メキシコチームはそれぞれを分断する作戦を取り、ハロチータがジャベでつくし、アマポーラがデビルウイングで向後を破り1対1のイーブンに。



3本目、場外へ落ちたメキシコ組を他所に、お祈りポーズを決めるなど、随所に日本人らしさを見せた日本組はその後も勢いが止まらず。クライマックスとなったのは、つくし&向後によるアマポーラ、ハロチータへのダブルのドロップキックから、藤本がマルセラめがけて場外プランチャ。











そして、最後はつくしと向後によるダブルのマヒストラルという、まさにルチャルールでしか見られないフィニッシュとなり、2対1により藤本、つくし、向後の手が上がった。



TVインタビューでは「ミカサ、トゥカサ、メジャモツカサ!(私の家、君の家、私の名前はつかさです) アリバ、ハポン!」(藤本)

「ハポン、イエーイ」(つくし)

「ハポン、ヌメロ、ウノー!(日本が一番!)」(向後)

と叫び、メキシコのファンからブーイングが浴びせられた。

幸先の良い形でスタートを切ったCMLLメキシコ遠征。10月8日女子版グランプリが近づく中、「10月8日女子版グランプリは今日の勝利の勢いのまま、優勝して歴史に名を刻みます!」(藤本)と、優勝宣言も飛び出し、日本人組の実力を世界に知らしめる一日となった。



「歓声のあるプロレス会場ってテンション上がりますね。ブーイングもありましたけど、同じくらい声援もあって、「ハポン」という声も飛んでて、9年前に来たのに覚えてくれているんだなというのを実感しました。(アレナメヒコの花道を歩いてみて?)最高に気持ちよかったですね。プロレスラーになってよかったと思える瞬間でしたね。(アレナメヒコで場外プランチャもとびだしましたが?)はい、場外プランチャとエスカレーターキックをやったときの歓声が忘れられないですね。今はもうすでに、ああ、早くもう一回アレナメヒコで試合をしたいって思っています」(藤本)



「声援が気持ちよくて、プロレスっていいなって思いました。(声援とブーイングでは)ブーイングが多かった気がするんですけど、それもエネルギーになっているのでもっともっとブーイングしてくれって思いました。(フィニッシュのマヒストラルは?)自分はネグロさんからこの技を教わって、タイトルマッチで勝ったりもして大切にしてきた技なので、絶対にこの技で勝ってやろうと思ってました。なおかつ、桃ちゃんとダブルで決められたことがうれしかったです」(つくし)




「歓声もすごくてお客さんもいっぱい入ってて、入場口から入った瞬間、「うわーっ」て思いました。間違いなく私が試合させていただいた会場で一番大きくて、一番お客さんが入ってました。(フィニッシュのマヒストラルについては?)つくしさんがマヒストラルをしてるのを何度も動画で見て自分が使うようになったんです。それで私、つくしさんからラマヒを使うようになったんです。つくしさんはネグロさんからラマヒを教えていただいて、そのネグロさんの遺伝子を遠い日本で私がつくしさんから受け継いで。その後、私がつくしさんから実際にラマヒを教わったんですよ。その私が偶然にもメキシコに来るチャンスをいただいて、今日、そのラマヒで取ることができました。本当に縁を感じます」(向後)