月〜

試合結果

アイスリボン434

2012年12月19日 開始時間 19時30分〜

観衆69人

エキシビション3分間
山口ルツコvs佐藤扶美子
(0-0)

※山口ルツコ
平成2年9月15日生まれ 東京都出身
177cm 60Kg
宝塚音楽学校最終選考まで行くも不合格。
現在は洗足学園音楽大学(ミュージカルコース)4年在籍中
特技のピアノでは全国大会進出。書道5段。


◆第1試合 タッグマッチ15分1本勝負
藤本つかさ&○堀田祥子(11分34秒 ギブアップ)志田光&世羅りさ×
※菊一文字(堀田オリジナルの変形ワキ固めを「菊一文字」と命名)

11・14道場マッチと同一カードがほぼ1カ月ぶりに組まれた。何より特筆されるのは、前回は終始、藤本、志田にコントロールされながら動いていた堀田と世羅が、今回は積極的に自身の気持ちを持って、物おじすることなく動いていたこと。わずか1カ月とはいえ、彼女たちが一日一日を大事にしてきたことの証明でもある。クライマックスもこの新人同士の攻防にゆだねられた。脇固めを狙う堀田。これを踏ん張る世羅。その世羅をサイドで丸め込みフォールにいく堀田。カウント2で逃れた世羅が今度は脇固めを切り返してのエビ固め。カウント2で返した堀田が再びスタンディングポジションから脇固めでグランドへ。そのまま世羅をコントロールし、もう一方の腕、さらに足を固める。得意の変形脇固め(=菊一文字と命名された)で堀田がギブアップを奪取――フィニッシュまでのわずか3分足らずの攻防のなかでこれだけ動ける新人はそうはいない。前回と違い、藤本と志田は完全にサポート的な存在だった。大晦日は新人2人にとっては初の後楽園ホール出場だけに、2人のファイトが注目される。
そして、座談会の席で藤本が自身の大晦日のカードに関して、次のように語った。
「私、藤本つかさ、志田光、2人で話し合って、後楽園大会でどうしても対戦したい人がいます。ただ難しいかもしれません。私たちが2人で話し合った人は難しい相手です。今、交渉中です。なので発表はできないです。対戦相手はなんとか土曜日までには発表できるようにするので、(後楽園では)私たち、タッグを組ませていただきたいと思います。」
大晦日の後楽園は、藤本&志田のマッスルビーナスとして、タッグでの参戦が決定した。果たして2人が望む相手チームとは…?


◆第2試合 シングルマッチ10分1本勝負
△松本都(10分時間切れ引き分け)石川雄規△

大晦日で村上和成とシングル対決を行う都は、かつて村上と抗争を展開してきた石川雄規をこの日の対戦相手に選んだ。いきなり片足タックルを決めた都が、石川をグランドに引き込み、試合をコントロールし始めた。石川に切り返されても、都もその動きに対応して食いついていく。さらに石川に卍固めまで決める大胆さ。都の技が決まるたびに会場からもどよめきが起こるほどだ。不発に終わったものの、8分過ぎにはゴッチ式パイルドライバーにまでトライした。10分間時間切れは都にとっては大殊勲である。
座談会の席で都は「自分は実は今年に入ってから石川さんのもとで関節技を教わっていました。今日は師弟対決ということだったんですけど、そんなのは関係なく、恩をあだで返そうと思っていたんですけども、でも10分はすごい短かったです。」と語った。石川から関節技を学んだ上での試合だったことが明らかになった。石川にしてみれば、弟子に胸を貸したといったところ。実際、石川は打撃を一度も出していないし、都の関節技もロープに逃げることなく、すべて切り返しで逃れている。親心子知らずというか…当然、都は図に乗る。「今度は時間無制限、バトラーツルールでもう一回やりたいと思います。今日のような試合を経験したので、大晦日の村上さんなんて雑魚です、完全に。大晦日は村上さんの良さを引き出したうえで勝ちたいと思います。石川さん、本当にありがとうございました!」と最後は村上戦に向けて、石川を飛び越えてアントニオ猪木並の“上からコメントWで締めくくった。


◆第3試合 タッグマッチ15分1本勝負
成宮真希&×内藤メアリ(12分46秒 ギブアップ)紫雷美央&新田猫子○
※腕ひしぎ逆十字

大晦日のメインでICE×60王座を賭けて戦う美央と成宮の前哨戦として注目された一戦だが、スタートからエンジン全開だったのが内藤。いきなり美央を「この厚化粧!」と罵倒して美央の怒りを買い、美央、猫子がコーナーポストに上がろうとすると、「そんな危ないことはやめなさい!」と試合の流れを断ち切って止めに入る。すっかりリズムを狂わされたのは、美央、猫子だけではない。成宮までがリズムに乱れが出たか、この試合、1回もギロチンを使う場面がなかった。さらに美央と成宮の直接対決は6分過ぎから8分過ぎまでのわずか数分の1回のみ。3度目のトライで美央にユルネバを決めた成宮だが、猫子のカットプレイに邪魔され、明らかに消化不良に終わった。最後も内藤が猫子のしっぽを持ってのデッドリードライブを決める破天荒な攻撃から、RKOを猫子に決めて勝負に出たが、猫子の切り返しに合い、腕十字にあっという間にギブアップ。美央も成宮もフィニッシュにかかわることはなかった。座談会でも内藤の暴走は止まらない。
「私はBBA38で後楽園に出た〜い!!
そして猫子。私、ずーっと思っていたんだけど、私38だからなんかまぎれているけど、34だって十分、おばさん、BBAなんだよ!だからお前、BBAに入れてやる。(嫌がる猫子に)何、なんか文句ある?誰でもBBAに入りたいだろ?(猫子が「大石」と書いたウチワをアピール)何、大石さん?大石真翔も、じじいだろうがーっ!2人まとめてかかってこーいっ!」
最初はあきれていた猫子も内藤の勢いに押されたか、最後は対戦を了承。両者が合意したことで、チェリー&内藤vs大石&猫子のタッグマッチが大晦日のラインナップに加わった。


◆第4試合 インターナショナルリボン&REINA世界二冠タッグ選手権試合20分1本勝負
[王者]×星ハム子&ヘイリー・ヘイトレッド(17分12秒 帯広マジック)帯広さやか○&木村響子[挑戦者]

※第29代リボンタッグ&第5代REINA世界タッグ王者初防衛戦に失敗。
帯広&木村組が第30代リボンタッグ&第6代REINA世界タッグ王者となる。

木村響子の後押しにより実現することになった帯広のタッグ二冠への挑戦。オープニングの入場式で「思い出作りをするつもりはないです」と力強く決意を語った帯広は、吹っ切れたかのように、スタートからハム子、ヘイリーに真正面から挑んでいった。木村とのタッグでは斬り込み役の帯広の動きにコーナーから木村が「オビ、落ち着け!」と声がかかるのが常だったが、この日はそれがなかった。吹っ切れた分、帯広には相手をしっかり見据える気持ちの強さがあった。逆に動きにあせりがみえたのは王者チームだった。いつものようなどっしり構える余裕が見られず、技の一撃一撃がいつもより正確さを欠いていた。こうなると司令塔の木村はやりやすい。従来のダイナミックな動きで試合をコントロールし、ベストのタイミングで帯広につなぐ。そして最後はハム子とヘイリーの同士討ちを誘い、あせるハム子を帯広が帯広マジックで仕留めた。
「勝っちゃったぞーっ!なんか帯広に振り回されっぱなしなんだけど。勝ったから良し!終わり良ければすべて良し!思い出なんか作らせねえよ。だって、お前のプロレス人生はまだ続いていくんでしょ?まだプロレスやるんでしょ?思い出なんか作らずにいっしょに突っ走りたいと思います!」と木村。放心状態の帯広は座談会の席で「まずこのような歴史のあるベルトを巻かせていただくのは、自分は本当に光栄なことだと思います。要所要所で臆病な自分が出てきてしまって、やっぱり自分自身、自信がなくなってしまったり、自分が出来ないんじゃないかって不安になってしまって、今日もタイトルマッチできるかわからないってそんな不安な答えを出してしまったりする。殻を破れば、自分みたいなヤツでも、パートナーがいれば自分みたいなヤツでもベルトを巻くことができます。12月31日で自分はアイスリボンを退団します。だからと言って、自分はこのベルトを手放す気はありません。団体流出と言われても自分はこのベルトを持ち続けたいと思います。」と力強く語った。
一方、敗れたハム子は「やっぱ悔しいですけど、今日、防衛しても言おうと思っていたことがあります。12月31日、後楽園大会。私は対戦したい人がいます。ディアナ堀田祐美子。自分はやっぱり堀田さんがいなければ女子プロレスラーにはなっていませんでした。今、暴走しちゃってわけわかんないことやっているかもしれないですけど、それでも私は堀田さんを見て、女子プロレスラー入りを決めました。4年前、初めてシングルマッチをさせていただいたとき、何もできず、ただ場外に鎖で引きずり回されて、4分ちょっとで負けました。試合後に“お前をプロレスラーとしては認めない。でもアイスリボンのチャンピオンになったときはプロレスラーとして認めてやるWって言われました。私はその言葉、ずっとずっと忘れられなかったです。4年かかりましたが、アイスリボンIW19シングルチャンピオンになりました。なった今だからこそ、私は堀田さんにきのうディアナに行ってシングル要求してきました。“暴走軍入りしろWと言われたんですけど、別に自分は暴走軍に入りたいわけじゃない。でも暴走軍、自分が変えても面白いんじゃないかなと思いました。だから堀田祐美子とまずシングルを後楽園でさせてください。お願いします。」と大晦日の堀田戦をアピール。すでに暴走軍入りも了承し、シングルマッチにOKをもらっているというハム子。並々ならぬ決意も胸に、ハム子は堀田祐美子の4年ぶりのシングルマッチに挑む!